新編日本古典文学全集 (4) 日本書紀 (3) (単行本)
出版社 / 著者からの内容紹介
記紀の名で『古事記』と並び称される『日本書紀』は、天皇の命で編まれた日本国史の第1号。最新の発掘成果が『日本書紀』の記述を次々と裏づけて、模糊とした古代史像がより鮮明になりつつあることは連日の報道にも明らかです。古来、『魏志倭人伝』に名高い耶馬台国が、正統の国史に見当たらぬ不思議など、『日本書紀』の成立に関わる政治的意図が論議されてきました。月報では、作家の黒須紀一郎氏が、時の権力者・藤原不比等のさしがねによるところが大きいと推理しています。勝者が自己の正当性を主張し、権力の永続をはかるためにつくる性格を色濃くもつ歴史書の常からも、ありそうな話です。ともあれ、神話時代から始まる『日本書紀』も、三分冊目の本書では、成立年時(720年)を遡ること約100年前の推古女帝の死去(628年)に始まり、持統女帝の譲位(697年)に筆をおく約70年間、つまり当時の現代史に匹敵する出来事を扱います。実にこの間に、朝鮮半島では百済が滅亡し、日本への緊張が高まるなか、蘇我氏の専横と大化の改新による中大兄皇子(後の天智天皇)のクーデター。その子大友皇子と大海人皇子(後の天武天皇)の天下分け目の壬申の乱など生き生きと描かれます。
内容(「BOOK」データベースより)
舒明天皇から持統天皇まで収録。朝鮮半島の激動を背景に、皇位継承をめぐる争いが相次ぐ時代が生き生きと描かれる。
枕草子〈下〉 (文庫)
内容(「BOOK」データベースより)
内大臣伊周から中宮定子に献上された料紙。それを賜った才知あふれる女房、清少納言が書き記した回想・随想は、宮廷の生活を鮮やかに描き出した。『枕草子』―千年の時を経た今も失われることがない瑞々しさを、語釈・余説を参照しつつ、現代語で読む。本巻は、本文の全訳注に加え、年表・系図・人物一覧・章段索引など、利用の便となる付録を収録する。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
上坂 信男
早稲田大学文学部(旧)卒業。元早稲田大学教授。文学博士
神作 光一
東洋大学大学院修了。東洋大学名誉教授(元学長)。文学博士
湯本 なぎさ
共立女子大学大学院修了。桜美林大学非常勤講師
鈴木 美弥
東洋大学大学院満期退学。東洋大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
女人蛇体―偏愛の江戸怪談史 (単行本)
出版社/著者からの内容紹介
嫉妬の焔で蛇となった女宿業か悲恋か恐ろしくも哀れな男と女の怪談を探る
嫉妬に燃える女は蛇となって逃げる男に追いすがる起源から様式化へ、仏教が説く因縁話から悲恋物語へと変貌する“蛇体と化した女たち”の怪談奇談の系譜を考察する。
内容(「BOOK」データベースより)
恋ゆえに憎しみの淵に沈む女が蛇体に変身―。幻想文芸に花開く「女が蛇になる物語」はどのように生まれ、物語の世界へと変貌していったのだろうか。古代・中世の仏教説話にみえた女人が蛇に変身する表象は、やがて近世の小説・演劇のなかで様式化されながら、怪異な恋物語へと創り変えられていく。好色と怪異の絶妙なコラボレーション。その足跡を追い求め、江戸怪談が描き出した、一途な執念が生む“恋の魔境”へと読者を誘う。
万葉秀歌〈上巻〉 (新書)
内容(「BOOK」データベースより)
「万葉集入門」として本書の右に出るものはいまだない。万葉の精神をふまえて自己の歌風を確立した一代の歌人たる著者が、長年の傾倒による蘊蓄を傾けて約四百の秀歌を選び、簡潔にしてゆきとどいた解説を付して鑑賞の手引きを編んだ。雄渾おおらかな古代の日本人の心にふれることにより、われわれは失われたものを取り戻す。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
斎藤 茂吉
1882年―1953年。1910年東京帝国大学医科大学卒業。専門は精神医学。歌人(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
新訂 新古今和歌集 (文庫)
内容(「BOOK」データベースより)
全20巻。万葉調・古今調と並んで、三歌風の一典型を作った勅撰和歌集。俊成は余韻・余情の世界を統合して幽玄の世界をうちたて、定家は幽玄の世界を分析して有心を設定した。現実の暗さから逃れるために自然観照へと集中しその技巧は極限にまで達した。連歌や芭蕉に多くの影響を与え、芭蕉の「わび」もこれを起点としている。
桃尻語訳 枕草子〈中〉 (文庫)
内容(「BOOK」データベースより)
驚異の名訳ベストセラー、ついに文庫化!その中巻は、第八十三段「カッコいいもの。本場の錦。飾り太刀。色つきの仏様の木画。…」から―第百八十六段「宮仕え女のとこに来たりなんかする男が、そこでさ、物食べるっていうのはホーント…」まで。
現代語訳 平家物語 上 (文庫)
出版社/著者からの内容紹介
「祇園精舎の鐘の声」で始まる有名な古典が、明智光秀を描いた『咲庵』などで知られる戦前の芥川賞作家・中山義秀の名訳で鮮やかに甦る。上巻は平清盛の全盛時代と平家打倒の陰謀、鹿谷事件、俊寛流罪まで描く。
内容(「BOOK」データベースより)
「祇園精舎の鐘の声…」で始まる平家滅亡の壮大な軍記物語を、『咲庵』などの傑作で知られる戦前の芥川賞作家、中山義秀の名訳でまとめた現代語訳版。上巻では、保元・平治の乱に続く平清盛の全盛時代、後白河法皇側の藤原成親を中心とする平家打倒の謀反「鹿谷事件」とその発覚、俊寛僧都らの鬼界が島への流罪、高倉宮の謀反と死までを、原典に則して克明に描く。
心中への招待状―華麗なる恋愛死の世界 (新書)
内容(「BOOK」データベースより)
日本の文化に深く根付く「心中」。なぜ人はその最期を求めようとするのか…。始祖、近松門左衛門「曽根崎心中」の本質を鋭く見抜き、究極の美の在り処を探る三島賞作家の問題作。
内容(「MARC」データベースより)
日本の文化に深く根付く「心中」。なぜ人はその最期を求めようとするのか。始祖、近松門左衛門「曽我崎心中」の世界を丹念に読み解くことで見えてきた、正しい心中の姿とは何か。究極の美の在り処を探る。
高校生のための古文キーワード100 (新書)
内容(「BOOK」データベースより)
古文では、人の気持ちを表現する心情語が読解のキーワードである。本書は、その心情語を中心に、古語を100語ほど厳選して収録し、『源氏物語』『枕草子』など有名作品の例文を訳つきで紹介しながら、わかりやすく解説する。根本の語義・語感を重視し、関連語・慣用的用法などにも触れてあり、豊かな古典の世界への格好の案内者となるだろう。コラム「読解の知恵」は重要な構文・語法を説き、これも必読。
内容(「MARC」データベースより)
心情語を中心に、古文読解のキーワードとなる100の古語を収録。「源氏物語」「枕草子」など有名作品の例文を訳つきで紹介しながら、わかりやすく解説する。根本の語義・語感を重視し、関連語・慣用的用法にも触れる。
ヘタな人生論より徒然草 (単行本)
日経BP企画
ヘタな人生論より徒然草
『徒然草』の一部を現代語訳し、著者独自の読み方を解説する。「疎み疎まれずに人とつき合う極意」「わが身を内から支える品性と教養の高め方」など7つの切り口で、『徒然草』から人生の見方や考え方を読み取る。 兼好は「桜は咲く前や散った後、月は雨に隠れた時や西に沈む時が趣深い」と記し、完成された美よりも「未完成の美」「凋落の美」を心に留めることを強調した。著者はこれを人生哲学に拡大し、「完全な状況だけを幸福と考えるのか。完成に至るまでの努力に価値はないのか」と問う。また、「衣食住と医療が確保できているなら、貧乏とは言わない」との一節を、現代人に心強い激励だと評する。 複雑な現代社会を力強く生き抜くヒントが詰まっている。
(日経ビジネス 2003/06/16 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)
内容(「BOOK」データベースより)
あの荻野先生が読み解く。兼好法師流「賢く生きる」ための絶妙なるバランス感覚がここにある。